5部編成の本編プラス前後のプロローグにエピローグを加えて5時間11分の超大作を鑑賞しても、長すぎて途中でダレてしまうと言う事はありませんでした。
ドラマの始終点が2年間程度の内容なので、いわゆる大河ドラマのように長期間にわたって主人公をずっと追いかける展開ではありません。
同じような日常の繰り返しの映像を重ねる中に、重大な出来事が日を置かずに、連続しているかのように起き、展開は宗教劇だったり、家族ドラマだったりし、またはホラーやサスペンス作品かと見まがう様な様々な装いを見せてもらい、スクリーンに引きずり込まれました。
本作品完成時のベルイマンは64歳になっていて、演劇にはかかわるが、これ以降は映画を撮らないと宣言します。
その理由は「映画作りの面白さを味わいつくした」からとの事で、スウェーデン映画史上最高の制作費をかけ、豪華なセットや登場人物など、ベルイマン最後の映画としての集大成となりました。