レオン(1994)

れおん|Léon|The Proffesioal

レオン(1994)

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レビューの数

176

平均評点

85.3(2115人)

観たひと

3689

観たいひと

240

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ラブロマンス / アクション
製作国 アメリカ フランス
製作年 1994
公開年月日 1995/3/25
上映時間 111分
製作会社 ゴーモン=レ・フィルム・デュ・ドーファン
配給 日本ヘラルド映画(日本ビクター=日本ヘラルド映画 提供)
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビー

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

凄腕の寡黙な殺し屋と12歳の少女の純粋な愛を、スタイリッシュなアクション・シーンを交えて描いた一編。初長編「最後の戦い」以来、「サブウェイ」「グラン・ブルー」「ニキータ」「アトランティス」と、1作ごとに注目を集める現代フランス映画界の寵児、リュック・ベッソンが初めてアメリカを舞台に選び、ワールド・ワイドな展開を試みた(台詞は英語)。脚本・監督はベッソン、エグゼクティヴ・プロデューサーは実父のクロード・ベッソン。撮影は、監督とは「ニキータ」に続いて2作目となるティエリー・アルボガスト、音楽は「最後の戦い」から全作品に参加しているベッソンの盟友エリック・セラで、主題歌はスティング&ドミニク・ミラーの『The Shape of my Heart』。美術はダン・ウェイルが担当。主演は「最後の戦い」以来、ベッソン作品には欠かせぬ俳優であるジャン・レノと、オーディションで2000人を越える中から選ばれてデビューした、13歳のナタリー・ポートマン。「ドラキュラ(1992)」「トゥルー・ロマンス」「蜘蛛女」と出演作が相次ぐゲイリー・オールドマンが悪徳麻薬取締官に扮して怪演するほか、アカデミー助演男優賞候補の「ドゥ・ザ・ライト・シング」や「ジャック・ルビー」のダニー・アイエロが手堅い助演ぶりを見せる。後に22分長いディレクターズカット版が製作されている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

ニューヨーク。レオン(ジャン・レノ)は完璧に仕事を遂行する一流の殺し屋。一日2パックの牛乳と肉体のトレーニングを欠かさない彼の唯一の楽しみは、安アパートで自分と同じように根っこを持たない鉢植えの観葉植物に水を与えることだった。彼の隣の部屋に住む12歳のマチルダ(ナタリー・ポートマン)もまた、家族から疎ましがられる孤独な少女。ある日、不気味な男スタンフィールド(ゲイリー・オールドマン)と部下たちが彼女の父親を訪ねて、預けたヘロインをかすめ取った奴がいると言い、明日の正午までに盗んだ奴を捜せと告げて帰る。翌日、スタンフィールドと仲間たちはマシンガンを手にアパートを急襲し、たった4歳の弟も含めてマチルダの家族を虐殺した。ちょうど買い物に出掛けて留守だったマチルダは帰ってみて、何が行われたか気づいた。彼女は涙をこらえながら部屋を通り過ぎると、レオンの部屋のドアベルを鳴らし続けた。突然の訪問者にとまどうレオンに、マチルダはしばらく匿ってほしいと頼む。さらに彼が殺し屋だと知ったマチルダは、最愛の弟を殺した相手に復讐するために、自分も殺し屋になりたいと懇願する。始めは断ったレオンだが、自分の正体を知った少女を殺すことも追い出すこともできず、彼女との奇妙な共同生活を始めることになる。安ホテルに移り住んだ彼らは、互いに心の扉を開き始める。レオンは少女に殺しのテクニックとセオリーを教え、マチルダは彼に読み書きを教えた。2人の間には父娘とも親子ともつかない新しい感情が芽生えていく。初めて誰かのために何かをしたくなったと言うレオンに、殺し屋の彼を育て、仕事の仲介をするトニー(ダニー・アイエロ)は不吉な予感を覚える。そんなある日、マチルダは偶然、スタンフィールドの正体がDEA(麻薬取締局)の汚職捜査官であることを知る。復讐を固く決意した彼女はレオンが留守の間にスタンフィールドを付け狙うが、逆に取り押さえられてしまう。レオンは急いで彼女を救い出すが、汚職仲間を殺されたスタンフィールドは怒り狂う。スタンフィールドはトニーを通じて彼の居場所を突き止め、何百という警官隊を率いてホテルを完全包囲した。レオンは一緒に残ると泣くマチルダを逃がす。少女は殺し屋に愛を告白し、レオンの気持ちも同様だった。傷ついた彼は辛くも外に逃れるが、スタンフィールドに背後から撃たれた。瀕死のレオンの仕掛けた爆弾で、スタンフィールドは爆死した。マチルダはトニーを訪ね、殺し屋として雇ってと頼むが断られる。ひとりぼっちになった彼女は厚生施設に入り、レオンが残したあの鉢植えの観葉植物を庭に植えた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1996年10月上旬号

COMING SOON【新作紹介】:レオン 完全版

1995年6月上旬号

外国映画紹介:レオン

1995年3月下旬号

特集 レオン:作品評

特集 レオン:リュック・ベッソン監督 インタビュー

特集 レオン:リュック・ベッソンフィルモグラフィ&自作を語る

特集 レオン:作品評

特集 レオン:素顔のジャン・レノ

グラビア 《New Releases [新作映画紹介]》 :レオン

1995年2月上旬号

グラビア特集 SPECIAL SELECTION:リュック・ベッソン監督作品 「レオン」

2024/01/16

95点

選択しない 


擬似恋愛ドラマ

ジャン・レノとナタリー・ポートマンの孤独な魂通しの連帯、そして擬似恋愛模様が美しく素晴らしい。アクションとしても恋愛ドラマとしても胸を打つ作品。何度でも観たい傑作。

2023/11/04

2023/11/04

-点

映画館/東京都/イオンシネマ シアタス調布 
字幕


根なし草

「根がないんだ、俺と同じさ」
「大地に植えれば根は張るものよ」

15年ほど前、WOWOW制作の番組「映画を観て旅に出た」という番組を観た。旅先はニューヨーク、案内人は濱田岳だった。ルーズヴェルト島に向かうロープウェイを目にした濱田が溢れ出る想いを語っていたのが本作だった。その中でも僕に鮮烈な印象を残したのがゲイリー・オールドマン扮するスタンであり、以来僕はガムを噛む際には虚空を仰ぎ、簾は掻き分けるように開くのが常となった。この男、とにかく何を考えているのか分からず恐ろしい。
同じく何を考えているか分からないが、こちらはどこか愛嬌のある男・レオン。口をぼんやりと開いている姿が印象的だが、一度銃を持てば俊敏そのもの。仕事に忠実な男を淡々と演じる。こういう無口な仕事人が僕はたまらなく好きだ。
ナタリー・ポートマンも素晴らしい。本当に頭の良さが光りますねこの人は。「タクシー・ドライバー」(1975)でジョディ・フォスターがセンセーショナルな出方をしたように、本作はナタリー・ポートマンだからこそこれほど印象的な作品に仕上がったのではないだろうか。
レオンがあまりにも淡々としているものだから、途中までは展開の割に起伏が感じられず今ひとつ刺さらなかったが、終盤に一気に引き込まれた。特に麻薬取締局の男子トイレの扉が閉じた場面では文字通り身の毛がよだつ思いをした。ラストシーンはこの物語の締めくくりとしてはこれ以外に考えられないというもので、「なるほど道理で名作な訳だ」と腹落ちしたものだ。
スティングの主題歌もいいけれど、個人的に気に入ったのは劇中で流れるボレロのような曲。それぞれの視線や目つきが感じられてとてもゾクゾクする。
番組を観てから15年、僕も歳をとった。だが大人になりきれていない。スコアを聴きながら自分だけの時間を持つことにしよう。

2023/06/03

2023/06/05

80点

選択しない 


久し振りに見返したが、今見てもスタイリッシュでキャラやセリフも良く、切ない。

ナタリー・ポートマンのインタビューや昨今の基準で見ると、マチルダを性的に撮りすぎてる部分は不要だなと思うし、残念でもあるのだけど、レオンがあくまで彼女を性的に見ないところが救いかな。

ジャン・レノもゲイリー・オールドマンも若い!そして演技力凄い。

2023/06/04

2023/06/04

84点

VOD 


カット割りが良かった。
ゲイリーオールドマンの怖さと存在感がすごい。ジャン・レノとナタリー・ポートマンもいい。
一人で敵を討ちに行って捕まって迷惑をかけるのはもどかしいけど、それは幼さの表現でもある。

2023/02/18

2023/02/18

85点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 
字幕-吹替


大人になっても人生ってこんなに辛い?

ネタバレ

マチルダがカッコよすぎる。

正義の警察が正しいとは限らない。

私が頭をブチ抜いて死んだら悲しい?
私への愛がないことを願うわ。
もし私への愛がひとかけらでもあったら
悲しいって言わなかったこときっと後悔する。
「私の勝ち」可愛すぎる。

女と子供は殺さない。レオン優しカッコイイ。
レオンにとってマチルダはかけがえのない存在で、
一緒にいて安心する存在なのだろう。
いびきをかいて寝るほどに。

麻薬は人をダメにするけれど、恋も人をダメにする。

「君は俺に生きる望みをくれた。大地に根を張って暮らしたい。独りにはしないよ」って言った言葉はレオンの本心なんだと思う。大切な親友の観葉植物をマチルダと一緒に逃がした?から。

「スタンスフィールド?マチルダからの贈り物だ」
リング・トリック

2023/01/02

2023/01/03

90点

VOD/NETFLIX/レンタル/テレビ 


なかなか映画を見られていなかったので正月休みで鑑賞。ふと咄嗟に取った行動が自分の人生や他人の人生に大きな影響を及ぼすことがあるが、レオンがマチルダを助けるために扉を開けたことで、レオンとマチルダのみならず多くの人の人生を変えてしまう。マチルダがレオンから追い出されそうになる時に発した「助けた責任がある」という言葉は印象に残る。人の人生に関わるということは、その人に責任を持つということである。マチルダがレオンに性交渉を迫るようなシーンで、レオンの過去の経験を吐露する場面があるが、それも同様で、マチルダにも人が背負ってきた人生の歴史に責任を負わなければならない。自身が一方的な想いのみでは愛ではなく、お互いの過去と未来を背負うことでより深い関係性になれるわけである。
最後にレオンが世話になっていた店主の元をマチルダが訪ねる場面もやはり印象的で、店主の子どもたちは麻薬取締によって殺されてしまったのかもしれないし、レオンの居場所を教えたことで助かったのかもしれない。マチルダにレオンのお金を少しずつしか渡さないと言ったのは、実際にお金などなくて渡すつもりもないのかもしれないし、本心で子どもだから渡さないと言ったのかもしれない。ただ、レオンが死んでしまったという感情もあれば、今後が見えないという気持ちもあるだろうし、人間というのは多義的であると感じられて、ここも純粋に良い人で終わらせていないのはとても良い場面である。