あまりに有名で、あまりに素晴らしい名作。この映画の最大の見どころは、絶望的な状況でも希望を捨てないアンディの見事な脱走ではなく、刑務所での囚人たちとの友情ではなく、見事な伏線回収でもなく、人生の希望を捨てかけていたレッドがアンディによりもう一度、希望を取り戻すところだ。私自身も、途中まではブルックスのように人生の途中で希望を完全に無くしてしまいそうな気持ちになることがある。だがアンディのように希望を持ち続ける自信もない。レッドのように、希望もなくただただ刑務所の中で過ごす日々にいつしか落ち着いてしまいそうになる。年齢を重ねることは、次第にできないことに気づいていくことでもある。かつて夢見た理想の生活に程遠い現状に絶望し、新たな希望を見つけ出す行動力もなくなりかけた中年の私を、アンディに導かれたレッドの姿が奮い起こさせる。生きることを肯定してくれる、あまりに素晴らしく、偉大な傑作。