セブン

せぶん|Se7en|Seven

セブン

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レビューの数

181

平均評点

80.9(1950人)

観たひと

3290

観たいひと

182

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 アメリカ
製作年 1995
公開年月日 1996/1/27
上映時間 126分
製作会社 ニューライン・シネマ
配給 ギャガ・コミュニケーションズ=ヒューマックス・ピクチャーズ
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

キリスト教の七つの大罪に基づく連続殺人事件と、それを追う刑事コンビの姿を描いたサイコ・スリラー。先鋭的なヴィジュアル・センスとノイズを駆使したアバンギャルドな音響設計による、世紀末ムードが全編を覆うダークな世界観が魅惑的。N.Y.タワーレコードの店長として働きながら執筆したアンドリュー・ケヴィン・ウォーカーのオリジナル脚本を、「エイリアン3」のデイヴィッド・フィンチャーが監督。製作は「マスク」「アウトブレイク」のアーノルド・コペルソン、撮影は「デリカテッセン」のダリウス・コンディ、美術はピンク・フロイドやジェネシスなどの舞台で活躍したのち、「マリリンとアインシュタイン」などを手掛けたアーサー・マックス、編集は「硝子の塔」のリチャード・フランシス=ブルース。音楽は「依頼人」のハワード・ショアで、エンド・タイトル曲はデイヴィッド・ボウイの『ハーツ・フィルシー・レッスン(心の淫らなレッスン)』。特殊メイク(死体)は「遊星からの物体X」のロブ・ボッティン、デジタル視覚効果とメイン・タイトル・シークエンスは[R/グリーンバーグ・アソシエイツ・ウェスト、デジタル・スタジオ部]が担当。主演はアクションにも果敢に挑んだ、「レジェンド・オブ・フォール 果てしなき想い」のブラッド・ピットと、「ショーシャンクの空に」「アウトブレイク」の演技派モーガン・フリーマン。共演は、本作がきっかけでピットの恋人となったグィネス・パルトロウ、「黒いジャガー」のリチャード・ラウンドツリー、「フルメタル・ジャケット」のR・リー・アーメイ、「ユージュアル・サスペクツ」のケヴィン・スペイシーほか。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

雨降りしきる大都会。また新たな殺人事件が発生し、退職まであと1週間のベテラン、サマセット(モーガン・フリーマン)と血気盛んな新人ミルズ(ブラッド・ピット)の両刑事が現場に急行した。被害者は極限まで肥満した大男で、汚物にまみれ、食べ物の中に顔を埋めた恰好で死んでいた。死因は食物の大量摂取による内蔵破裂。男の後頭部に付けられた銃口の痕から、何者かに、死ぬまで食べ続けるよう強制させられていたことが判明した。そして現場には、犯人が残したものと思われる〈GLUTTONY=大食〉と書かれた文字が残されていた。まもなく次の死体が発見される。凄腕で名高い弁護士グールドが、高級オフィスビルの一室で、血まみれになって殺されていた。そして現場には血で書かれた〈GREED=強欲〉の文字が……。サマセットは、犯人がキリスト教における「七つの大罪=憤怒・嫉妬・高慢・肉欲・怠惰・強欲・大食」に基づいて殺人を続けていることを確信、ミルズにあと5人殺されるだろうと告げる。「強欲」殺人の現場を再検証した2人は、壁の絵画の裏に指紋で書かれた「HELP ME」の文字を発見。その指紋は前科者の通称ヴィクターのものだった。ヴィクターの部屋に急行した捜査陣は、舌と右腕を切られた上、ベッドに縛りつけられて廃人同様となったヴィクターを発見。部屋には彼が衰弱していく様を撮影した写真と〈SLOTH=怠惰〉と書かれた紙が残されていた。グールドの部屋の指紋は、ヴィクターの切り取られた右腕で付けられたものだった。捜査は振出しに戻り、サマセットはFBIの友人の協力を得て、犯罪者に利用される恐れのある″要注意図書 ″リストの「七つの大罪」に関する図書館の貸出記録から、容疑者を割り出そうとした。ほどなく″ジョン・ドウ ″という男が該当者に挙がった。半信半疑のまま、2人は男のアパートを訪ねるが、その時、帰ってきた男がいきなり拳銃を発射して逃げた。どしゃ降りの中を追跡したミルズを、男は待ち受けて打ち倒し、頭に銃口を突きつけるが、なぜかとどめは刺さずに去った。ジョン・ドゥの部屋からは、今までの被害者を撮影した無数の写真が発見された。大胆不敵にも、男は報道カメラマンのふりをして、ヴィクターの殺害現場に現れていた。そこへ、ジョン・ドウから挑戦の電話が入る。やがて、第4の殺人〈LUST=肉欲〉として娼婦が殺され、第5の殺人〈PRIDE=高慢〉として顔を切り裂かれて悲観した美人モデルが自ら命を絶った。そんな時、意外にも残る2件を残して、ジョン・ドウと名乗る男(ケヴィン・スペイシー)が警察に自首して来た。拘置された男の過去や身元は全く不明だった。男は自分は選ばれた人間で、誰もなし遂げなかった偉大なことを行ったと言う。ドウは、ミルズとサマセットを伴ってある場所に車を向かわせた。とある荒野で止まった一行の前に、宅配便の車が現れ、小さな箱を置いて去った。ドウはその箱の中に、ミルズの新婚の妻トレイシー(グゥイネス・パルトロウ)の生首が入っていると言い、これは彼を羨んで彼女を殺した〈ENVY=嫉妬〉の罪だとも語った。逆上するミルズは怒りにかられ、ドウに銃口を向けた。サマセットは必死で止めるが、ミルズは相手の挑発に乗り、ドウを射殺してしまう。男の目論見どおり、〈WRATH=憤怒〉の殺人をもって7つの殺人は完結した。ドウと名乗る男の正体も動機も闇と消えた。サマセットは絶望感に包まれ、再び雨降りしきる町に戻った。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1996年7月下旬号

外国映画紹介:セブン

1996年5月下旬特別号

劇場公開映画批評:セブン

1996年2月上旬号

特集 サイコパス・ムービーへの招待:「セブン」作品評

1995年12月下旬特別号

グラビア特集 SPECIAL SELECTION:「セブン」

2023/07/25

2023/07/25

81点

VOD/NETFLIX 
字幕


フィンチャーの怒り

捻れに捻れたエイリアン3の監督で最低の評価を受け、底知れない怒りを内に込めていたフィンチャー監督のエネルギーが爆発している作品
この世は戦う価値があるというサマセットの独白は、フィンチャーの再起の宣言でもある

1996/02/07

2023/04/21

62点

映画館/神奈川県/ワーナー・マイカル・シネマズ海老名 
字幕


セブン

イヤーな気分になる。

2023/04/10

2023/04/11

90点

VOD/U-NEXT 
字幕


「注意!本当に怖い」

妻が観たいというので二十年ぶりくらいの観賞。
当然衝撃のラストは覚えていたが他に覚えていたのは七つの大罪を元にしたストーリーということくらい。
オチがわかっているだけに観ていて気分が悪い(褒め言葉)。
本当によくできてる。
初見の妻も気分が悪くなる名作と褒めてたw

「銀残し」を使った映像が実に効いている。
雨のシーンが多いがラストで晴れ晴れとしているのが実にいやらしい。

2022/12/18

2022/12/18

80点

その他/録画WOWOW 
字幕


また観てしまう

ネタバレ

 何度観ても、その後味の悪さは酷過ぎるが、その完成度には目を見張る。

 もう筋が分かっているので、グイネス・パルトロウのトレイシーが出てくると切なくなる。また、ラストのブラッド・ピットのミルズ刑事にはやりきれなくてたまらない。

 しかし、ラストはこれ以外に考えられない。

 ジョン・ドゥのケビン・スぺイシーについても、彼が起こしたらしい事件のことを考えると、何だかやりきれない。

2022/12/14

2022/12/14

10点

テレビ/有料放送/WOWOW 
字幕-吹替


1996年キネ旬ベストテン外国映画6位読者選出2位興行2位

ミルズ刑事:ブラッド・ピット:森川智之、サマセット刑事:モーガン・フリーマン :勝部演之、署長:R・リー・アーメイ:加藤精三(斎藤志郎)、トレイシー・ミルズ:グウィネス・パルトロー:大坂史子、マーティン・タルボット検事:リチャード・ラウンドトゥリー:廣田行生、ジョン・ドゥ:ケヴィン・スペイシー:田中秀幸、演出:清水勝則、翻訳:武満眞樹(浅香真規子)テレビ朝日版吹替補完版。
エンドタイトルにデヴィッド・ボウイの曲。
評判が良いので観てみた。途中からラストが見えてしまい、それを裏切って欲しいと思いながらやはりフラグが立っていた通り。ケレンもなく、とてもオーソドックスなたんたんとしたサスペンス。
吹替キャストは芸達者。特に、主人公を演じた勝部演之がじっくり台詞を聴かせてくれる!

2022/07/18

2022/07/18

90点

購入/DVD 
字幕

10数年振りに見る。流石に初見時の衝撃は感じないものの、見応えは充分。
七つの大罪を模した殺人事件というだけで猟奇性を帯びているが、それをより活かす工夫が面白い。
ロケ撮で雨が降っていたため、だったら他のシーンも降らせてしまえと雨ばかりにした、という偶然が生んだ結果が不穏な雰囲気作りに一役買っており、ジョン・ドゥ登場後の晴れ上がった空とのコントラストが効果的。更には、砂漠に鉄塔が整然と林立している異様な画とハワード・ショアによる禍々しいスコアによって凄まじい緊張感を強いられ、怒濤のクライマックスへと呑み込まれていく。鑑賞後の疲労感たるや中々のもので、その疲労の一端であるNINやボウイの曲などのインダストリアル色が目立つ音楽の中、図書館シーンで流れるバッハのアリアが束の間の安息を与えてくれる。

人気絶頂期のブラピは本作と同年製作「12モンキーズ」により人気・実力共に軌道に乗せ、当時彼女だったグウィネスはこの映画でだけは清楚さを感じさせるが、その後のビッチっぷりを知っているだけに複雑。それにしてもグウィネスには華がない。
ケヴィン・スペイシーは不気味な役がハマるが、出演作を振り返ると気持ち悪く感じさせる役ばかりで地金だったかと妙に納得してしまう。
R・リー・アーメイやジョン・C・マッギンリーが出演していたことなどすっかり忘れていたが、特にアーメイは渋いな~。当初はジョン・ドゥ役のオーディションに来ていたそうだが、そちらも見てみたかった。
しかしやはり、モーガン・フリーマンの存在なくしてこの映画は成り立たないということを再認識。締まり方が違う。
「羊たちの沈黙」後を見事に継ぐ90年代を代表する、いや、映画史に名を刻むサイコサスペンス。
と、ここまで色々述べておき、5回も観ておきながら言うのもなんだが、そう何度も観る映画ではないという結論に至りました。