2023年のフランス映画。爬虫類など希少だが危険な生物が好きなカレブは珍しい毒蜘蛛を手に入れる。パリ郊外のアパートに戻り、生き物たちのため常時暖房を入れている部屋で一時的にスニーカーの箱に保管する。しかしカレブからスニーカーを購入した同じアパートに住む若者が原因不明の死を遂げ、警察は何らかの感染を考えアパートを封鎖し住民をアパート内に隔離する。アパート内では蜘蛛の巣が目立ち始め住人たちが次々に亡くなっていく。始めは蜘蛛を捕獲することを考えていたカレブも、増殖し巨大化する蜘蛛から逃げることだけを考える。しかし蜘蛛の巣のはった通路をやっとの思いで通り抜けても警察の締め出しで屋外への脱出ができない。警官たちが毒蜘蛛にやられている間に何とか車に乗り込み手動で駐車場の扉を開けようやく脱出したのだった。
予告編では毒蜘蛛のパニック映画の様相で蜘蛛の集団が襲ってくる感じだったので、気持ち悪さに打ち勝てるだろうかと不安を抱きながらの鑑賞でしたが、貧困アパートの住人たちの対立と協働、そして建物を封鎖した警察との攻防といった映画になっていました。蜘蛛の方はすさまじい繁殖力でアパートを牛耳るし、大きさも突然巨大になり襲ってくるあたりは、とても現実的ではなかった。そしてあの毒蜘蛛が普通に蜘蛛の巣を張るのもちょっと意外だったし違和感を覚えた。まあそれでもカレブが麻薬の密売人だと思い込むおじさんがカレブにつかみかかった末カレブの部屋で蜘蛛に襲われるのはちょっと溜飲が下がりましたが、中国系の掃除のおばちゃんが果敢に殺虫スプレーで立ち向かっても結局はやられてしまったのはちょっと残念でした。死んでいくのが貧困アパートに住む移民というのがフランスの現況なんでしょうかねえ。