フレディ・バスチオンは東アフリカの河川工事に出張している技師だったが、ある嵐の日、探検家ベラミイ、英国将校クレミイ、米国の娘ヘレンとブリッジをしている間に堤防が崩れ、多数の人命が失われた。バスチオンは責任を感じて自殺してしまった。兄ティモシイは弟の死を聞いて発狂し、一緒にブリッジをしていた3人を仇敵として狙うのである。2年間威嚇の手紙が3人につきまとった。サンタ・バーバラのヘレンの邸にクレイシイとベラミイが集まった時、近所のソーントン夫人がカヴェンディッシュと言う男と共にヘレンを訪ねてきた。その夜例の手紙が邸内で発見され、バスチオンは邸内にいると記してあった。邸には前記の友人のほかにヘレンの妹グロリア、グロリアを恋しているアンドリウと言う素性の判らない青年、新しく雇った召使のスキナー、運転手のウイルコックスがいた。手紙を発見したのはスキナーだが、彼が手紙を発見するとすぐ邸内は暗黒となり、電話線は切断され、自動車は破壊され、救いを求めて出掛けたウイルコックスは射殺されて戻って来るという始末で一同は全く恐怖に包まれた。そのうちにベラミイが先ず殺された。クレシイとカヴェンディッシュが傷を受け、グロリアが行方不明になると言う騒ぎ。嫌疑はアンドリウにかかったが、彼はグロリアを捜し出し、彼女はスキナーのために監禁されたことが判った。カヴェンディッシュは直ちにスキナーを逮捕した。彼は実は探偵ケリガンであると宣言したのである。スキナーはヘレンを捕らえて逃げようとするカヴェンディッシュにナイフを投げた。ナイフはヘレンの頭上の壁に刺さった。同時にカヴェンディッシュは手首を負傷した。スキナーが計ったのだった。本当の探偵はスキナーだった。彼はティモシイにナイフを投げさせて彼の正体を見破るために芝居をしたのだ。かくてヘレンとクッレイシイに始めて平和の春が来たのだった。