夏のある日、うだるような熱気のなか、右足にギプスをはめたセーラー服の生徒、池浦愛花(古見陽香里)と、左足にギプスをはめたセーラー服の生徒、伊坂詩織(古林南)が連れ立って歩いている。2人は同じ高校に通い、同じバスケットボール部に所属しているが、愛花は部内のエースで詩織は補欠だった。そんな2人はインターハイ目前の練習中に起きた不慮の接触事故で互いに足を負傷し、一緒に行動していた。愛花は男子バスケットボール部に所属する中谷昌樹(田村明石)と付き合っているが、怪我をしてから中谷とは疎遠になっていた。そんな折、中谷と部のマネージャー、島崎綾が性的な接触をしている現場を愛花と詩織は目撃する。2人は怪我という有限な事象のなか、互いが存在しているということを見つめ返す。すべてはあの日、愛花と詩織が衝突した体育館から……。