男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

KINENOTE公式Twitter

鑑賞日 2023/11/11  登録日 2023/11/12  評点 90点 

鑑賞方法 VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 
3D/字幕 -/-
いいね!レビューランキング 10706位

「ありがとう!」

映画としてはB級。
しかし、よくこれだけの映画を撮ることができたと感心する。その勇気と揺るぎないつくり手の確信に拍手を贈る。素晴らしい映画だった。かつて「もしドラ」という映画もあったが、この映画はスケールが違う。徹底的に財務省を批判する姿勢を崩さない。日本がどうしてこれほどまでにデフレを続けてきたのかを簡潔に描き切る。

政治と企業とメディアの関係をうまく表現し、すべてがこうした構造の中に埋没していることをわかりやすく描く。この映画の素晴らしさはたったひとつ、

わかりやすさ

だ。
この暗黒のトライアングル(政治、大企業、メディア)の影で見えないように情報を操作するのが財務省。財務省にいながら批判的だった父親の血を受け継いて、自ら学び、教師や政治家を徹底的に論破するアサミはまさに原題日本のワンダーウーマン。腕力ではなく知性で大人に抗う姿勢に心を奪われる。

何度も書くが、映画としては茶番劇だ。しかしこの映画の示す内容や、映画を公開するまでの圧力など、大きなビハインドを突破して、よくぞこういう映画を作ってくれたという感謝の気持ちが強い。

この映画に関わった方に心から「ありがとう!」と言いたい。そして、いま学び舎ですごす若い皆さんに広くこの気持ちを捧げたい。伝えたい。