真珠湾、比島、沖縄で戦ったヒュー・オライリイ軍曹(アルド・ レイ)はネヴィ伍長(ディック・ヨーク)と共に大阪の歩兵第27連隊に配属され、大津勤務を命じられた。ある日、財布を失くしたことからオライリイは、孤児院の金をつくるため、労務者として働いている吉田神父(大川平八郎)を知った。連隊大佐の命令でオライリイは通訳のユウコ(木村三津子)と神父を孤児院まで送ったが、そこは孤児院とは名ばかりで荒れ果てた家が3、4軒あるだけだった。その日以来、オライリイは暇をみつけては、孤児院の子供たちに食糧を届けた。また、立派な孤児院をつくるため、彼の主唱で兵士たちの醵金もはじめられ、たちまち5200ドルの金が集まったが、軍としてこうしたことは許されないので、連隊大佐は日本人の建設業者を指定し、その責任者としてオライリイを任命した。彼はユウコと協力して孤児院建設に奔走するうち、お互いを通じて日本人とアメリカ人を理解し合うようになったが、資金集めの慈善野球の当日、2人は些細な感情のもつれから喧嘩別れしてしまった。その後、朝鮮戦線に派遣されたオライリイは散弾に傷ついて、大津キャンプの療養所で手当てを受ける身となった。やがて、孤児院が完成し、1週間後にはアメリカに帰るオライリイは、大阪の名誉市民に推された。彼は生涯の妻として迎える女性はユウコのほかにいないと悟り、ユウコの家を訪ねた。オライリイの固い決意をきくや、ユウコは彼の胸に泣き崩れ、情熱をこめた接吻をかわすのであった。