今や世界3億人もの人々が愛好していると言われるヨガ。そんなヨガの起源に興味を抱いたドイツ人監督ヤン・シュミット=ガレは、『近代ヨガの父』ティルマライ・クリシュナマチャリアの軌跡を追うため、南インドを旅する。20世紀はじめ、インドでヨガは少数の年配者や僧侶ら限られた者にしか知られていなかった。当時大学でヨガの実践と哲学を教えていたクリシュナマチャリアは、マイソール王国の君主に雇われからのち、身体能力を高めるための古典ヨガを発展させる。こうしてクリシュナマチャリアが新しく確立させたヨガの方式は、現代ヨガの源流となっていった。旅の中で、クリシュナマチャリアの直弟子であり運動量の多いアシュタンガーヨガを考案したK.パタビジョイスから太陽礼拝を学び、アイアンガーヨガの創始者B.K.S.アイアンガーからヨガのポーズの一種アーサナの指導を受け、クリシュナマチャリアの三男からは『命を救うヨガ』を施されるシュミット=ガレ監督。南インドの美しい風景と貴重な映像を織り交ぜ、ヨガのルーツをめぐっていく。