南フランスの港町トゥーロン。ある日、任務終了を祝って羽目を外した親友同士の刑事、シモン(ヴァンサン・ランドン)とフランク(ジル・ルルーシュ)は、同じ車で帰宅する途中に衝突事故を起こしてしまう。幼い子供を含む3人の命が奪われ、運転席で重傷を負ったシモンは、飲酒運転が発覚して警察を懲戒免職。刑務所送りに……。6年後。刑務所を出たものの、罪の意識から逃れられないシモンは、妻のアリス(ナディーン・ラバキー)と離婚。自堕落な生活を送り、9歳の息子テオに対しても父親らしい役割を果たせずにいた。刑事を続けているフランクが何かと気遣うが、シモンは心を閉ざしたまま。そんなある日、フランクが連続殺人事件の捜査を担当することになる。犯人は外国人の麻薬密売グループ。犯罪組織同士の抗争が事件の発端になっているらしい。やがて、闘技場でマフィアが報復殺人を行なう現場をテオが目撃。辛うじてマフィアの追跡を逃れ、目撃者として保護されるが、警察は護衛をつけずに解放してしまう。その直後、マフィアの刺客に狙われたアリスとテオを救うシモン。だが、身の安全が確保されたわけではなかった。シモンは息子を守るため、マフィアとの対決を決意。フランクも行動を共にする。マフィアのアジトであるクラブに乗り込んだ2人は銃撃戦を展開。マフィアのボスの弟がシモンの手にかかって命を落とす。復讐を誓うボス。さらに、クラブでの騒動によって警察もシモンを追い始める。フランクは、シモンとテオ、アリスを特急列車TGVに乗せてパリに身を隠すよう手配する。だが、それを察知してマフィアもTGVに乗り込む。パリへ向けて激走するTGVの中で幕を開けるシモンとマフィアの死闘。その危機を知り、必死にTGVを追うフランク。果たしてシモンはテオを守り切れるのか……?