篤い信仰心を持った情緒的なエリーゼ(ヴェルル・バーテンス)は、体中に自身の歴史を語るタトゥーを彫り込み、タトゥー・デザイナーとしてスタジオを開いている。一方、カウボーイに憧れるディディエ(ヨハン・ヘルデンベルグ)は、ブルーグラス・バンドでバンジョーを弾き、ベルギー国内をキャラバンでまわっている。彼にとって「自由の国=アメリカ」は理想の国だった。そんな性格も好みも違う二人が突然、恋に落ち、やがてエリーゼは天性の歌声を開花させ、ディディエのバンドで歌うようになる。その音楽は、二人の愛を紡ぎ、絆を強固にしていく。プロポーズ、結婚、そして子供の誕生……。型破りな二人にとって完璧な幸福ともいえる時間が続いていく中、ある日愛娘メイベル(ネル・カトリッセ)が重い病気にかかってしまう。エリーゼとディディエは、それまでの生活が一変し、二人の愛が試されることになる……。