アルベール(ピエール・リシャール)とジャンヌ(ジェーン・フォンダ)の夫婦、ジャン(ギイ・ブドス)とアニー(ジェラルディン・チャップリン)の夫婦、一人暮らしのクロード(クロード・リッシュ)の5人は、パリの郊外に住む40年来の友人同士。クロードの75歳の誕生日、いつものようにアニー夫婦の一軒家に集まってワインで乾杯するが、それぞれ家庭の事情を抱えており、パーティーは早めに切り上げなければならない。“みんなで一緒に住めば問題はなくなる”と切り出すジャンに、耳を貸す者はいない。だが、記憶を失いつつある夫のアルベールを案じたジャンヌは、自分の病気の進行を知りつつも、夫には完治したと嘘をついていた。一方、ジャンは高齢を理由にNPO活動への参加を断られた上に、妻にも相手にされないことを憤り、孫が遊びに来ないことを嘆く妻のアニーは、庭にプールを作ると言ってきかない。独身生活を謳歌するクロードは、若い女性に夢中で、趣味の写真撮影も女性のヌードばかり。そんなある日、愛犬オスカルの散歩中に転倒したアルベールが病院に担ぎ込まれると、娘が保健所に預けてしまう。その時、オスカルを密かに連れ戻したのがジャンとクロードだった。いざという時に頼りになる友だちの有難みを知ったジャンヌは、夫に共同生活を提案。犬の散歩係として民族学を勉強するドイツ人青年ディルク(ダニエル・ブリュール)を雇う。しばらくして今度は、クロードが心臓発作で入院。一人暮らしを心配する息子によって、老人ホームへ入れられた彼を見舞ったジャンたちは、意気消沈したその姿を目にして“大切な友をこんな所で死なせられない”と、脱出を計画。早速、みんなで共同生活をするため、老人問題の研究を始めたディルクを世話係に、ジャンとアニーの家に引っ越してくる。こうして、40年来の友人同士による初めての共同生活が始まるが……。