シカゴの町を脅かす殺人鬼に「スペードの1」と名乗る凶賊があった。探偵小説監督のブロードリックはそれを主題に小説を角べく、その凶賊逮捕に巨額な金を費やしている富豪ドレークのもとを訪れようとして車中でドレークの秘書ウィンタースの娘マーサに出会った。マーサの案内でドレークの家を訪れたブロードリックがドレークと会談中、ドレークは凶賊から明夜7時という死の宣告を受け取った。恐怖に慄得たドレークは秘書とマーサとブロードリックと探偵2名とヘンダースンという操縦士を伴い、飛行機でルイジアナへ逃れ様とした。が、その時刻がくると、飛行機の燈火は消え、秘書のウィンタースが殺害された。一行は直ちにその付近に着陸して探偵の手で訊問が始まったが、そこへ訪れて検屍官の手によってウィンタースの死骸中から告白書が発見され、「スペードの1」の正体が暴露され様とした時、また燈火が消えてその告白書は何者かの手に奪われた。その夜操縦士のヘンダーソンが何者かに射殺され、マーサもまた行方不明になった。探偵立ちがマーサを探しに出掛けた後、ドレークはブロードリックを脅かして告白書の所在を追究するが、以前からドレークを怪しいと睨んでいたブロードリックは検屍官のサイモンズと示し会わせてドレークを押さえ、遂に彼のポケットな化よりその手紙を発見した。そしてその告白書中に書かれてあった「スペードの1」の正体こそドレークであったのである。もちろんマーサの身はブロードリックの計らいで安全に守られていた。