南米ボリビアにある広大なウユニ塩湖。そこはアンデスの先住民、ケチュアの人々が塩を採取して暮らす土地。そこに13歳の少年コンドリ(クリスチャン・ワイグア)がいた。学校に通い、友達と遊び、父親を手伝って堆積した塩を黙々と切り取る。貧しくも心豊かな日々を送るコンドリ。だが、季節の移ろいとともに彼の生活に変化が訪れる。大好きな祖母が亡くなり、友人は引っ越していく。そして今年、初めて父とキャラバンの旅に出ることになった。リャマの背に塩の塊を積み、アンデスの山々を越えて塩の道を行く3ヶ月の旅。彼と一緒に友人のコーリー(ルイス・ママーニ)も旅立つことになる。コンドリの父親(フランシスコ・グティエレス)が、コーリーを鉱山で働く父親の元へ連れて行ってくれと、コーリーのおばあさんから頼まれたのだ。道中、農家に立ち寄り、家畜のミネラル源となる塩を農作物と交換しながら続く旅。鉱山での悲しい出来事や父親への初めての反抗など、様々な経験を重ねながら、コンドリは旅の目的地マッチャの村へ到着する。村では、人々がお酒を作り、幸運を招くアルマジロ売りが出る賑わいぶり。父は1年ぶりに会ったおじさんとギターに似た楽器チャランゴを弾き出す。やがて、インカ帝国の時代から続く伝統のケンカ祭りティンクが始まる。そしてコンドリは、山里からやってきた美しい少女ウララ(ファニー・モスケス)に出会う。