ニューヨークのギャラリーに勤めるドーラ(グウィネス・パルトロウ)とCMの作曲家をしているゲリー(マーティン・フリーマン)は、長いこと同棲生活を続けている。かつては人気バンドのメンバーとしてヒット曲を出したこともあったゲリーだが、バンド解散後は鳴かず飛ばず。ドーラと恋に落ちて心機一転、イギリスからニューヨークに移住したものの、なかなか運が向いてこない。ドーラは彼の心の支えになりたいと思う一方で、つまらない仕事に甘んじる彼の生き方に苛立ってもいた。ゲリーのバンド仲間だったポール(サイモン・ペグ)は代理店で共同経営者に昇進、妻と一緒に別荘まで買い込む好調ぶり。それを知ったドーラは、ついゲリーにトゲのある言葉を言ってしまう。結婚するでもなく、別れるでもないどっちつかずの生活にストレスが溜まるばかりのふたりだった。そんな中、ゲリーは理想の女性アンナ(ペネロペ・クルス)と出会う。完璧なボディと美貌、どこまでもゲリーに優しく尽くすアンナに、ゲリーは夢中になった。自分の新しい恋を、ポールに得意になって打ち明けるゲリーだったが、実はアンナはゲリーの夢の中にしか現れない女性だった。そんなゲリーにいつもと違う何かを感じるドーラは、別の女性の存在を吹っ切るように、イタリアへの長期出張に旅立っていく。一方、ゲリーは誰はばかることなく夢の中でアンナとデートができるとあって有頂天。眠りの研究をするメル(ダニー・デビート)のセミナーにも参加して、充実した時間を過ごすのだった。ある日、街中を歩いていたゲリーは、ある広告写真にアンナの姿が写っているのを発見。目を疑ったゲリーは、早速現実のアンナを捜しはじめる。ゲリーはアンナに会うことができるのか。そして、ドーラとゲリーの関係は? 恋人たちの決断のときが迫っていた……。