落雷で死亡したカマチ(鎌地広行)とチョップ(原田武明)、通称カマチョップは幽霊となって新宿のとあるホテルの一室に居座っている。その部屋に博多から岩瀬智恵子(四天王寺紅)という年増の女が宿泊にやってくる。智恵子の上京目的は、借金を重ねて借金取りから逃げ回るニートの息子・岩瀬圭一(桐谷健太)に、自らが老後のために貯めたお金を渡すためだった。しかし死に神・恵比寿(大森南朋)は、理由も告げずに母子が会うことを阻止するようカマチョップに命令する。息子を懸命に探し歩く母。都会で挫折したニートの息子。危険な借金取り。裏ですべてを操る死に神。そして母の無償の愛に心動かされてゆく無力な二人の幽霊。ボンクラ幽霊・カマチョップを中心に幾多の人間の心情・思惑が交錯しながら、物語は思いもよらぬクライマックスへ……。