オーストラリアの名門芸術学校オーストラリア・アート・アカデミー(AAA)では、入学と同時に恐ろしい現実が立ちはだかる。それは、1年間学んでも成績の振るわない生徒を、留年させるのではなく強制退学させるという過酷なものだった。オーストラリア・バレエ団のプリマを夢見るダンス科のミッシェル(エリカ・バロン)は、ダンスの才能を周囲の学生から嫉妬され孤立してしまうのだが、2年生で面倒見のいいカレン(メーガン・ドゥルーリー)と知り合い親しくなる。しかしある日、金銭的なトラブルを抱えることになったミッシェルは、カレンの忠告もよそにナイトクラブで働きはじめ荒れた生活に陥ってしまう。映画科の人気者ウェイド(ダニエル・マロニー)は、オスカー俳優への夢を掲げて留学してきた隆(杉浦太陽)に夢中になり、自分の映画に出演するよう誘惑する。自分が彼にとってのミューズなのだと信じ込む隆は映画制作に没頭。演劇の上演会で主役に抜擢されていたのだが、同級生の罠にはめられてしまう。一方ウェイドは、自作の映画を盗作と疑われ、教官にリールごと没収されてしまう。ルックスとアバンギャルドな作風で注目を浴びる美術科の日本人留学生、千穂(高橋マリ子)は、母親から強制的に入学させられたことに反抗し、学校から追い出されるための作戦を実行しようとする。たまたま知り合った音楽科のマシュー(ポール・アシュトン)の気の弱さにつけ入り悪知恵を働かそうとするのだが、盲目の母親のために日々努力を重ねるマシューに対し、特別な感情を持ちはじめるのだった。