アメリカ人青年ジェシー(イーサン・ホーク)と、ソルボンヌ大学に通うセリーヌ(ジュリー・デルピー)は、ユーロトレインの車内で出会い、ウィーンの駅のホームで半年後に再会することを誓って別れた。あれから9年後。今や作家になったジェシーは、新刊本のプロモーションでフランスを訪れていた。ツアーの最終日、彼はパリの有名書店の会場の隅にいたセリーヌの姿に気づき息を飲む。今回出版した本は、自分とセリーヌが9年前の晩に体験した出来事を小説にしたものだったのだ。2人は再会を喜び合うが、時間はジェシーがニューヨークに発つための空港に向かうまでの85分しかない。2人は散歩に出掛け、夢中になって会話を弾ませる。ジェシーには小学校教師の妻と4歳の息子がいて、セリーヌには報道写真家の恋人がいる。9年前の約束の時に再会できなかったことを後悔する2人だが、タイムリミットは刻一刻と迫る。やがてジェシーはセリーヌを自宅まで送っていき、結局彼女の部屋の中に入る。そしてジェシーは飛行機に乗り遅れることを知りながら、セリーヌとの一時を楽しむのだった。