1957年、世界の植民地が独立を求め闘っていた頃。ベルギー領コンゴに育った32歳の郵便局員ルムンバ(エリック・エブアニー)もまた、祖国の自由を求めて奮い立っていた。やがて彼は演説者、そして戦略者として才能を発揮し、支持者を増やしていった。その中には、公安軍書記で記者志望のジョゼフ・モブツ(アレックス・デスカス)もいた。ルムンバの主張は過激で、波風を立てるものであったが、60年、彼は独立コンゴにおける最初の選挙の勝利者となる。しかし独立の祝祭ムードはすぐに忘れられ、公安軍で反乱が起こった。ルムンバはベルギーの軍人や入植者たちの罵声に耐えつつ、闘いの日々を過ごす。ベルギー軍の上陸、国連の介入、大量虐殺、ついには裏切り。カサヴブ大統領(マカ・コット)はルムンバを解任し、かつては彼の支持者であった軍の新しい実力者モブツがルムンバを追い詰めていった。そして61年1月、ルムンバはカタンガに移送され、拷問のあと死刑となるのだった。