199X年5月、函館の名門女子大・森崎学園の学生が殺された。警視庁捜査一課の刑事・片山義太郎(陣内孝則)は、亡父の元同僚で今は函館署に勤務する三田村警部(井川比佐志)から、事件の極秘捜査の依頼を受けて、たったひとりの肉親である妹の晴美(葉月里緒菜)を東京のアパートに残し、現地へ飛ぶ。彼を空港で迎えたのは、文学部長・森崎教授(平幹二朗)の秘書兼愛人で4回生の吉塚雪子(山本未来)だった。彼女の案内で学園へ到着した片山は、そこで極秘捜査の本当の依頼者・森崎教授から、殺人事件の捜査とは別に、学園の中にある売春組織の内偵をして欲しいと頼まれる。しかし、捜査にあたる片山や警察陣をあざ笑うかのように、犯人は第二の犯行を実行。森崎教授までも殺害されてしまう。そんな折、片山に晴美が友人を訪ねて函館へ来たとの連絡が入った。ところが、晴美の様子がどこかおかしい。片山は事件ばかりか、妹の問題にも頭を悩ますのだった。しかし、森崎教授の飼い猫であるホームズの力を借りて、彼は事件をみごと解決する。女子大生殺しの犯人は三田村警部。かつて愛娘をレイプのうえ殺害された過去を持つ彼は、以来精神のバランスを崩して、自分でも知らないうちに犯行を繰り返してしまっていたのだ。一方、森崎教授を殺したのは雪子だった。売春組織の元締めであった彼女は、森崎教授のことだけは真剣に愛していた。しかし、教授の方では違っていた。そんな彼の気持ちを知った雪子は、裏切られた思いから彼を殺害したのである。こうして事件を解決させた片山であったが、実は晴美と三田村が愛し合っていたことを知る。晴美は、三田村に会いに函館まで来ていたのだ。三田村が犯人であったこと、そして彼が自殺を図ったことで深く傷つく晴美。片山は、そんな妹を連れて東京へ戻っていくのであった。