流しの三平と似顔絵師の新六は同じアパートに住む富子を巡り恋のライバルだった。ところがある日富子がマリ子とと言う名の少女を連れてきた。マリ子はずっと母子家庭で育ってきたのだが、死んだと聞かされていた父親がアメリカから帰国し一緒に暮らすようになってもどうしても父親になじめなかった。その後母親が急逝した際、我慢できず以前親切にしてくれた富子を頼って家出してきたのだった。そんなマリ子を富子は受け入れ育てていこうと決心する。そんな馬鹿な話があるかと渋る新六をよそに三平はマリ子の父親になることを宣言。富子とマリ子の楽しい生活が始まる。しかしある日富子が自動車にはねられ死んでしまう。三平はマリ子をこのまま育てていこうと決意する。三平の流しに合わせて唄うようになったマリ子は、その可愛らしさと歌のうまさで行く先々のカフェ、キャバレーで人気者となる。そのことでずっとマリ子を捜していた父親に見つかり、家に引き戻されてしまう。しかしマリ子は再び家出し三平の元に逃げてくる。三平はマリ子の幸せのために父親の元に彼女を返す。父親の愛情にようやく気付いたマリ子は和解し、父親と共にアメリカに渡っていくのだった。