かつて新左翼運動に加わり、今や映画作り以外、何の情熱もなくなっているミケーレ(ナンニ・モレッティ)は、やがて社会に出て働かなければならない時の流れの中で、普通の生活は送りたくない、ともがいていた。仲間たちと映画論やくだらない話題で議論をたたかわしたり、子供っぽい恋をしたり。そんなある日、仲間たちとオスティア海岸に朝日を見に出かけたミケーレは、そこでくずやおはらいの老人の素直で野太く、たくましい声に、心の中で何かがはじけるのを感じるのだった。やがて友人たちは、市役所の役員として、あるいは軍隊に入隊して、その進路を決定してゆき、ミケーレは自分の歩むべき道を模索し続けるのだった。