フィリップ・モス(イェジー・スツール)は、娘の誕生日に子供の成長を撮ろうと8ミリカメラを買うが妻のイルカ(マウゴジャータ・ジャブコウスカ)にはそれが理解できなかった。ある日フィリップは、上司のオスチュ(イェジー・ノヴァク)と共に工場長(ステファン・チュジェフスキ)に呼び出され、工場の25周年記念式典の模様を撮るように言われる。そして凝り性のフィリップの作りあげたフィルムは、工場長の検閲で何箇所もカットされるが、たまたま中央のアマチュア映画協会のアンヌ(エヴァ・ポカス)がこれを気に入り、コンクールに出展を勧める。そしてこの映画祭で入賞を果たしたフィリップは、カメラが自分の人生を違った新しいものにできることに気づき、増々映画作りに精を出すが、工場長は有名になったフィリップに干渉し、一方イルカとの夫婦仲は悪化する。そんな環境の中で映画だけが生きがいになってゆくフィリップは、工場で悪条件の元で働く小人夫婦の姿を撮り、それはテレビで放映されるまでになるが、それが原因でオスチュは左遷される。そして妻に去られ、職場での人間関係もうまくいかなくなったフィリップは、自分に向けてキャメラを回し始めるのだった。