1906年、大家族のひとりとしてカルロは生まれた。1926年、父が死んだ年、カルロは彼が家庭教師をしているベアトリスの姉、アドリアーナに恋心を抱く。弟のジュリオはいつしかファシストになっていた。1936年、カルロはベアトリスと結婚し、パオリーノとマッダレーナのふたりの子供をもうけていた。そんな平穏な日々も戦後一変する。アドリアーナはフランス人のジャン・リュックと婚約し、収容所から戻ったジュリオは家政婦のアデリーナと結婚した。家族が海へ出かけた夏、カルロとアドリアーナは久しぶりにふたりだけのひとときを過ごした。その年、マッダレーナが結婚するが、数年後他の男と駈け落ちした。こうして時は流れていった。カルロの80歳の誕生日、孫のカルテットが親戚たちを全員招待する。そしてカルロはこの長い年月を感慨深くふり返るのだった。