ハルト(ラボル・トコス)はロカ教授(アールノヒト・ナブラチール)の研究所を訪れた。教授は目下、強力な爆発物を研究中だが、資金難に悩んでいた。ハルトが訪れた夜、嵐にまぎれて二人は海賊に誘拐され海賊船に監禁された。アルティガス伯爵と名乗る人物は、教授を欺き科学の擁護者をよそおった。ハルトは海賊船を曳いて進む潜水艦の中にいた。海賊は大西洋の豪華船アメリア号を発見し、これを撃沈した。潜水艦の装備は素晴しかった。水中自転車、水中ロープ、水中鉄砲……。海賊船はアメリア号の女船客ヤーナ(ヤーナ・ザトロウカロバ)を救助して、海賊島に急いだ。島は一見、火山島にみえるが、内部には近代設備を誇る工場や研究所があった。そこに行くには水中を潜らねばならなかった。ハルトは掘立小屋に閉じ込められた。彼は研究の協力を拒否した。爆薬の完成は近づいた。ハルトは気球に手紙をたくして、全世界に救援を頼んだ。これを知った各国は、連合艦隊を編成して海賊島へ出発した。伯爵はセルク技師に命じて、島の岩壁をくり抜き砲台を作らせた。その時、海底電線が故障した。ハルトはその修理をかって出た。彼は秘密の通路を発見したが、酸素が切れて失心した。そこへ連合艦隊の潜水艦が来て救われた。が、海賊の潜水艦に沈没させられた。ハルトは難を逃れ、研究所に忍び込んだ。ヤーナの助けで、彼は伯爵とスペード船長、セルク技師の会談を立聞きした。連合艦隊を撃つ重砲のため、軽気球を上げることを知った。ハルトとヤーナはまんまとこの気球に乗り込んだ。一方、教授は自分の発明が、海賊たちに悪用されていることに気づいた。二人を乗せた気球は空に舞い上った。教授は自からの手で砲台を爆破した。教授も海賊たちも、島もろとも一瞬にして吹き飛んだ。