エレーヌ(ドミニク・サンダ)が演奏会から帰ってみると、戸ロに幼なじみのルーシー(ジェラルディン・チャップリン)がうずくまっていた。彼女は、夫と喧嘩して家を出てきたというのだ。ちょうど、夏のバカンスを過ごす家を探すために南仏を訪れることになっていたエレーヌは、ルーシーの気持ちを落ちつかせるためにも、翌日いっしょに南仏へと旅立った。車を走らせ、気ままな旅を続ける二入は、家庭や子供たちから久しぶりに解放され、ゆったりとした時を過ごす。そして、いたる所で、幼い頃の懐しい思い出に浸るのであった。こうして、またたく間に三日間が過ぎ、女二人だけの気ままな旅は終わった。パリに戻った翌日、ルーシーは、夫の元ヘ帰っていった。再び夫と子供たちのいる部屋の中に入った時、エレーヌは、ある衝動にかられた。思いたったように荷物をまとめたエレーヌは、トランクをかかえて、そっと扉の外に出るのだった。